花粉症シーズンはぎっくり腰に注意!?

いまや国民の約3割が悩まされており、もはや国民病とも言われている花粉症。飛散量も年々増し、特に今年は飛散量が多く、悩んでいる方も多いですね。そこで、花粉症への対策は必須となりつつあり、様々な対策・治療法も生まれています。しかしこの花粉症シーズンにもう一つ気を付けなければならないのがぎっくり腰です。

様々な動作やシュチュエーションで起こり得るぎっくり腰ですが、その中でもくしゃみがきっかけでぎっくり腰になってしまう方も多くいらっしゃいます。

花粉症とは?

主にスギやヒノキなどの植物の花粉が原因で、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのアレルギー症状を引き起こすのが『花粉症』です。また医学用語では季節性アレルギー性鼻炎とも言います。スギやヒノキ以外にもブタクサ・カモガヤ・ハンノキなどが原因となることもあります。スギ花粉は2~4月、ヒノキ花粉は3~5月にかけてそれぞれ飛散量がピークとなり、その両方に重なる3月中旬から4月にかけては特に症状が悪化するようです。

花粉症の発症にIgE抗体と呼ばれる抗体が密接に関係します。このIgE抗体は体内に入った花粉(異物)に対して対抗するために作られ、体内に蓄積されていきます。しかしある一定量が蓄積した状態で花粉が入ってくると、IgE抗体と花粉が結合した際にヒスタミンなどの炎症物質が分泌され、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのアレルギー症状を引き起こすのです。

花粉症のタイプ

花粉症の症状は大きく3タイプに分けられます。

くしゃみ・鼻水タイプ

水のようにサラサラとした鼻水が流れ出て止まらない。

一日の中で何度もくしゃみが出る。

一番ぎっくり腰に注意が必要なタイプ。

鼻づまりタイプ

上記のタイプとは違い、粘性の高い鼻水が鼻に詰まる。

呼吸が苦しくなるため、睡眠不足になりやすい。

また就寝中は口呼吸となり喉を痛めやすい。

目の症状タイプ

主症状は眼のかゆみ・異物感・充血でアレルギー性結膜炎とも呼ばれる。

点眼薬での治療が一般的。

ドライアイの可能性もある為鑑別が必要。

くしゃみによる身体への影響

「くしゃみ」は基本的に不随意運動、つまり自力で抑制することの出来ない反応とされています。主な役割としては鼻腔内の異物などを体外に排出する機能が一般的ですが、それに加え体温を上昇させる為の生理現象という一面も持ちます。花粉症によるくしゃみの場合は、物理的な刺激によるものではなくヒスタミンによるアレルギー反応として発生します。

くしゃみをすると上半身の筋肉を急激に収縮させるため、連続で発生すると身体にはかなりの負担が加わります。その為、ケースによっては肋骨損傷や肋骨骨折、今回のタイトルにもあるぎっくり腰の原因となることもあるのです。ぎっくり腰はあくまでも総称なので原因や症状は様々ですが、くしゃみが起因となった場合、防御反射として腹部(横隔膜腹直筋腹斜筋腹横筋など)が過緊張しているケースが多くみられます。そして痛みをかばってしまうことで、2次的に他の部位へと緊張が連鎖してしまいさらに症状が増悪してしまいます。

花粉・くしゃみ対策

今回は一般的な花粉症対策ではなく、栄養面における花粉症対策をご紹介します。

  効果 多く含まれる食品
免疫機能を高める

体内の免疫機能が正しく働く食事を心がけましょう。ビタミンCビタミンE βカロテン ポリフェノールなど抗酸化作用の高い栄養素がポイント。

  • 人参
  • かぼちゃ
  • ほうれん草
  • 大根
  • ピーマン
  • ニンニク
  • バナナ
  • アーモンド
腸内環境を整える

腸内環境が悪化することで免疫機能が正常に働かなくなってしまいます。発酵食品や食物繊維の多く含まれる食品を摂って、腸内の善玉菌を増やしましょう。

発酵食品

  • ヨーグルト
  • 納豆

食物繊維

  • 大豆
  • ごぼう
  • 海藻
  • こんにゃく
ヒスタミンを調整する アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの分泌を抑制、調整する効果が期待できます。ポリフェノールを意識して多く摂るとよいでしょう。
  • シソ
  • 玉ねぎ
  • ブルーベリー
  • レンコン
  • 大豆
  • トマト缶

ぎっくり腰になってしまったら…

もしもぎっくり腰になってしまった場合、下記の項目に気を付けて下さい。

  • できるだけ早期に治療を開始する
  • 極度の安静は避け、可能な範囲で動く
  • 長時間の座位は避ける
  • アルコールや糖質の過剰摂取は控える

またぎっくり腰は急な動作だけが原因とは限りません。多くの場合は日常生活において蓄積されたストレスや疲労が背景にあります。疲労やストレスが蓄積していくことで、痛みの閾値(痛みを感じるボーダーライン)が低下して徐々に痛みを感じやすい状態になっていきます。そして結果としてくしゃみなどの何気ない動作によって腰を痛めてしまうのです。

ここで重要なのが日頃お身体に対するケアが出来ているかどうかです。ただでさえ花粉症シーズンは気温差もあり、自律神経も疲弊するため疲労が蓄積しやすい時期でもあります。十分な睡眠や休息をとり、お身体のメンテナンスを行うことでぎっくり腰を防ぐことは可能です。

特に花粉症でくしゃみを多くされる方は、一度ご自身の生活やお身体を見直してみることをお勧めします。

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