横になると痛くて眠れない

50代女性が夜間のお尻から指先への痛みと痺れで眠れないという症状でご来院されました。

昼間は痛くないそうですが、横になると眠れない程の痛みとの事でした。

恐らく横になるとつま先が伸びた姿勢となり、神経が伸ばされ痛みが出ているものと考えました。

初診時は、坐骨神経ラインからの治療をする事により痛みは7割減少し、夜間も眠れるようになったとの事でしたが、中側楔状骨部に触れると母趾と2趾の間に痛みが出現するとの事でした。※チネル兆候

 

チネル兆候

チネル徴候(Tinel徴候)とは、末梢神経の損傷部位を軽く叩いた時に神経支配の領域に痛みや痺れが出現する事を言います。

深腓骨神経障害

チネル兆候の出現部位は、深腓骨神経が絞扼を受けやすい部位でおそらく趣味でバレーをしているせいか中側楔状骨が上部に突出してしまっている事と強い外反母趾が原因であったと考えます。

 

治療

外反母趾が強いので、母趾の下の骨〔中足骨)のモビライゼーションと損傷部位に定電流治療器AAPを使用しました。

考察

5回程の治療で痛みは消失しましたが、当初は腰やお尻由来の坐骨神経痛の痛みと考えましたが、末梢の神経絞扼からお尻にまで痛みが出現すると言う中々経験することのない症例で、とても良い勉強となりました。